図書館員が調べてみました! 2019.11

賑やかなハロウィンが終わり、秋も残すところあとひと月ほど。今月一日から年賀状の販売が始まり、八日には二十四節気の立冬を迎えます。少しずつ冬に近づく今日この頃ですが、文化の日や七五三など、秋を感じられる機会はまだまだ残っています。

今回はその一つ、国民の祝日である勤労感謝の日について取り上げたいと思います。文言通りに受け取ると、働いている人に感謝する日だということはわかるのですが、そもそも勤労感謝の日はなぜこの時期なのでしょうか。暑さに耐える夏でも、寒さに凍える冬でもない。

比較的働きやすい季節にわざわざ勤労感謝の日を行う理由とはなんでしょうか。ということで、今回は勤労感謝の日について調べてみました。

【調査結果】
勤労感謝の日は、昭和二十三年「国民の祝日に関する法律」によって定められた、「勤労をたっとび、生産を祝い、国民たがいに感謝しあう」日だそうです。その起源は、天皇が新穀を神に供え、実りを祝う新嘗祭にあるとされています。新嘗祭は、古代から行われていた祭事で、元来は十一月第二卯の日に執り行われていました。しかし、明治六年より十一月二十三日に固定され、今もなおその日付が踏襲されています。新嘗祭の「嘗」の字には、「秋の祭り」という意味があり、新嘗祭や勤労感謝の日もまた秋にまつわる重要な行事であることがわかります。

また今年は、天皇即位後最初の新嘗祭にあたるため、大嘗祭と呼ばれる特別な儀礼になるそうです。それに伴い、今月二十一日から来月八日まで、大嘗宮の一般公開が行われるそうです。秋の思い出に足を運んでみてはいかがでしょうか。

『年中行事・記念日事典 今日は何の日?』学研 事典編集部/編 学習研究社
『年中行事事典 改訂版』田中宣一、宮田登/編 三省堂
『年中行事読本』岡田芳朗、松井吉昭/著 創元社
「即位 年内の日程固まる」、『毎日新聞』、二○一九年、十月三日、朝刊、p.22

*ミニコミ紙「待夢」2019.11掲載当時の内容を転載しています。